本編の主人公。室町時代中期に大流行した「闘茶」は、茶を用いた賭事であり珠光はその名人であった。しかし、その「闘茶の才」で人生を謳歌していたのは昔の話。今もその能力に陰りはないものの、実に不味そうに、つまらなさそうに茶を飲むくたびれた中年になってしまっている。一休の居る大徳寺に来たのも、そんな行き詰まりをなんとかしたいという気持ちからだった。しかしそんな思いとは裏腹に、一休に体よく利用されている珠光は、よりその悩みを募らせているのであった…。
本編の主人公。室町時代中期に大流行した「闘茶」は、茶を用いた賭事であり珠光はその名人であった。しかし、その「闘茶の才」で人生を謳歌していたのは昔の話。今もその能力に陰りはないものの、実に不味そうに、つまらなさそうに茶を飲むくたびれた中年になってしまっている。一休の居る大徳寺に来たのも、そんな行き詰まりをなんとかしたいという気持ちからだった。しかしそんな思いとは裏腹に、一休に体よく利用されている珠光は、よりその悩みを募らせているのであった…。

村田 珠光

本編の主人公。

衝撃的な事に、一休の号は20代の後半に授かったもので、くりくり小坊主のころは周健と名乗っていたらしい。だが、「すきすきすきすきすきすき、周健さん」では、確かにいかんともしがたい。テレビ局でなくとも、「一休さんで、いいよね…」と言いたくなる気持ちもわかる。戒律で禁じられた飲酒や性交を行い、風変わりな格好で町を歩いたりと奔放なエピソードが多く残っているが、形骸化した仏教への風刺の精神によるもの、と解釈されている。この作品では、その奔放さ非常識さが存分に発揮されている。
衝撃的な事に、一休の号は20代の後半に授かったもので、くりくり小坊主のころは周健と名乗っていたらしい。だが、「すきすきすきすきすきすき、周健さん」では、確かにいかんともしがたい。テレビ局でなくとも、「一休さんで、いいよね…」と言いたくなる気持ちもわかる。戒律で禁じられた飲酒や性交を行い、風変わりな格好で町を歩いたりと奔放なエピソードが多く残っているが、形骸化した仏教への風刺の精神によるもの、と解釈されている。この作品では、その奔放さ非常識さが存分に発揮されている。

一休

住職。

村田珠光の「瞼の君」というべき存在。珠光がすっかり世を厭うひねた中年になってしまった事について、大きな影響を与えたらしい人物。珠光は若いころ、寺を追い出されて還俗し、闘茶に明け暮れていた。そんな珠光を、坊主に戻そうと画策したらしいが…。
村田珠光の「瞼の君」というべき存在。珠光がすっかり世を厭うひねた中年になってしまった事について、大きな影響を与えたらしい人物。珠光は若いころ、寺を追い出されて還俗し、闘茶に明け暮れていた。そんな珠光を、坊主に戻そうと画策したらしいが…。

小夜

村田珠光の「瞼の君」。

一休の住む大徳寺に出入りする遊女。何事にも動じず、男女の機微こそが世の中の基本であると信じて疑わない、ある意味「悟りの境地」に居る人物。かつては名うてのプレイボーイとして名を馳せていた珠光と、是非とも遊んでみたいと思ってはいるが、珠光は応じない。しかし、それもあまり気にしていない様子である…。
一休の住む大徳寺に出入りする遊女。何事にも動じず、男女の機微こそが世の中の基本であると信じて疑わない、ある意味「悟りの境地」に居る人物。かつては名うてのプレイボーイとして名を馳せていた珠光と、是非とも遊んでみたいと思ってはいるが、珠光は応じない。しかし、それもあまり気にしていない様子である…。

遊女

一休の住む大徳寺に出入りする遊女。

大徳寺の小坊主さんで、一休に付き従う。名前はどうやら狐麗(これ)と言うらしい。寺では一番の闘茶の名人で、強い客の相手をすることもある。一瞬、女の子のように見える出で立ちだが、頭はクリクリに剃髪している。しかし、どうやらこの人物にも、ちょっとした秘密があるらしい…。
大徳寺の小坊主さんで、一休に付き従う。名前はどうやら狐麗(これ)と言うらしい。寺では一番の闘茶の名人で、強い客の相手をすることもある。一瞬、女の子のように見える出で立ちだが、頭はクリクリに剃髪している。しかし、どうやらこの人物にも、ちょっとした秘密があるらしい…。

小坊主

大徳寺の小坊主さん

将軍の身の回りの世話と、芸術芸能に関する指南をする文化担当官達は当時「同朋衆」と呼ばれていて、「芸阿弥」「立阿弥」などの「阿弥号」を名乗っていた。能阿弥は宝物の目利き担当で、「東山御物(ごぶつ)」と言われる一級品を選定した。また、庶民の間に流行っていた「静かな茶」を珠光に教え、侘茶の成立に影響があった、という説もある。本編では、微妙なポジションの人物である。
将軍の身の回りの世話と、芸術芸能に関する指南をする文化担当官達は当時「同朋衆」と呼ばれていて、「芸阿弥」「立阿弥」などの「阿弥号」を名乗っていた。能阿弥は宝物の目利き担当で、「東山御物(ごぶつ)」と言われる一級品を選定した。また、庶民の間に流行っていた「静かな茶」を珠光に教え、侘茶の成立に影響があった、という説もある。本編では、微妙なポジションの人物である。

能阿弥

同朋衆。

なぞの人物。だが、お付きの者が居るあたりから、相当な身分の高さが伺い知れる。どうやらアニメの一休さんで「将軍様」として登場する将軍義満の孫のようだが、詳しいことはナゾである。
なぞの人物。だが、お付きの者が居るあたりから、相当な身分の高さが伺い知れる。どうやらアニメの一休さんで「将軍様」として登場する将軍義満の孫のようだが、詳しいことはナゾである。

ほっかむりの男

なぞの人物。

作品の構成

お茶会の席では、前席で一汁三菜の懐石料理がふるまわれ、中立ちで一度茶席を退出し、後席で濃茶と薄茶を味わうそうです。「珠光の庵」では、前席では料理の替わりに「演劇上演」でおもてなしをし、侘び茶の祖・「村田珠光」に関するお芝居を披露します。そして中立を経て、後席では、物語の中でのお茶会という体裁で、お客様にお抹茶とお菓子をお召し上がりいただきます。

(1)受付/開場

「待合」から会場へ、登場人物が観客を案内します。

(2)前席一

村田珠光の物語が始まります。華やかな闘茶の場面が繰り広げられます。

(3)前席二

一休に教えを乞うつもりが…。迷う珠光のもとに初恋の女性・小夜が現れます。

(4)中立

珠光とともに座禅を組み、茶禅一味の心境に至るシーンを一緒に体感します。

(5)後席

珠光が亭主となり、観客全員に和菓子と薄茶がふるまわれます。

「真の巻」

侘び茶の哲学がより味わえる物語

「行の巻」

笑いの要素を取り入れたとっつきやすい作品

「草の巻」

中高生にもわかりやすい、くだけた作品

また、海外での上演に向けて、インターナショナルバージョン「遣の巻」や、
気軽に『珠光の庵』の世界を楽しめる短編スピンオフ作品も創作しています。

インターナショナルver. スピンオフ作品

◎会場に合わせた一期一会の上演

この作品では、場の雰囲気をそのまま用いる演出を用いています。
主に、お寺や公共施設の和室など、和室での上演(約30席限定)を基本に行っています。観客は部屋を取り囲む形で座り、出演者と同じ視点で物語に参加します。観客自身が劇世界に取り込まれる演出となっています。

また、「ホールバージョン」として、もう少し広い場所での上演も実施しています。
・劇場、体育館、平土間などでの上演
・旅館の大広間などでの上演(修学旅行等での上演も承っています)
観客全員にお茶をふるまうことはできませんが、ホールにしつらえた和の世界を味わっていただきます。