【第14回「珠光の庵と僕」】


『珠光の庵』は、僕が初めて劇団衛星に関わった公演です。
「今週末に福井で公演があるんやけど、手伝いに来れる?」
ファックジャパンさんからこの連絡が来たのは2017年の12月の頭だったと思います。
当時学生だった僕はすぐに行けますと返信をしてこの公演にお手伝いとして参加させていただくことになりました。

福井に行く前に一度だけ稽古を見させていただきました。
その時は後席の通しだったと思うのですが、僕が今まで見てきた(あるいは参加してきた)どの演劇公演とも違うものだったことをよく覚えています。
30席という客席の数、そして役者と同じ高さで作品を観劇することで得られる自分も芝居に参加しているような独特な感覚、実際に役者が点てたお茶を味わうというこの作品でしか体験できない貴重な経験。
すべてが自分にとって新しい体験で、劇団衛星がこの作品を長い年月いろいろな場所で上演していることに深い意義を感じました。

その福井の公演をきっかけに、僕は劇団衛星に入団させてもらうことになりました。

そして来年、『珠光の庵』は韓国語版を韓国の俳優さんと共に創作・上演します。この作品が日本にとどまらず世界に向けて上演されること、そしてその公演に参加させていただけることに感謝して、自分も精進していきたいと思います。

『珠光の庵』インターナショナル版製作noteにも記事を書かせていただきました。
茶道について書かせていただいておりますのでお暇なときにでもどうぞご一読くださいませ。
https://note.com/gekidaneisei/n/n4066cb88a600