黒木陽子「私はこんな海外ドラマを見てきた」
vol.22「人生の明るい面を見よう!殺人モノでも」

今回取り上げるのはこれ!

『キャッスル〜ミステリー作家のNY事件簿』
タイトルそのまんま。大人気ミステリー作家の男が、美人ニューヨーク市警殺人課にコネで取材名義で同行し、数々の殺人事件を解決していく。だいたい家族との会話が事件解決のヒントになったりする。(2009〜2016年 アメリカ ABC)

今回は、流し見できるドラマをご紹介!
ゆっくりドラマ見る心の余裕が無いぜ!という時は、だいたい20分のシットコムを流してるんですが、それすら「つい見ちゃったらどうしよう…」という私が見つけたドラマです。

1話解決もので、殺人ものなのに重くなくて、道理や倫理もベタベタなため、するする流し見できちゃう。途中でお風呂に入っても「大事なところ見逃してたらどうしよう…」という心配が無いのです。社会問題とか、価値観揺さぶられるわーとか、倫理ってなんだ?とか、そんなんが無いのです!

何がこんなに楽なんかちょっと考えてみたんですけど、メインキャラクターが「心配」に支配されてないからやろうな、と。お金持ちやし、美形やし。

主人公は作家なのに「小説が書けない…どうしよう!」って焦ったりしない。
娘は年頃なのにコンプレックスに悩まされてない。
女刑事なんて母親が殺されてるという背景があるのに、それ関連回以外はノータッチ。
メイン二人は、好きなの?恋人になるの?どうなの?みたいな関係なのに、切なくすれ違わない。

「人生ってそんな軽いもんやないやろ!人が殺されてんねん、そんな明るいミュージックで締めるな!」と、思わなくも無いですが、疲れている時はこのくらいが心地いい。し、まあ、殺人だろうがなんだろうが、そういう面もありますよねー。

実は、一話もまともに見てません。どこから見ても「あ…見逃した!巻き戻そう」って思わない稀有なドラマです。そして、驚くべきことにどこを見てもなんとなく面白い。

シーズン8まであるんやけど、ずっとこのままなんやろうか…。
時間ができたら、ちゃんと見ます…。