黒木陽子の「私はこんな海外ドラマを見てきた」vol.9


海外ドラマ大好き人間!略して「海どん」が、彗星小学校のみんなにオススメの海外ドラマを押し付けていくよ!

vol.9 ああ、今の生活が幸せだなぁと思いたくなったら

<これまでのお話>
「演劇やろうよ!」事業で彗星小学校に派遣された海どん。短期派遣のはずなのに、いつの間にか小学校に入り浸っているよ。

ーーー
 学習計画表を作りかけて、ひとり職員室でため息をつく絹枝先生。

絹 枝「『私たちの環境』かあ・・・みんなどうやったら自分ごととして考えられるのやら・・・」

 バーン!!
 突然、扉が開き、海どんが現れる。

海どん「自分ごととして考えるんだったら・・・やっぱり演劇です!」
絹 枝「う、海どんさん・・・えーと・・・演劇は・・(目が泳ぐ)」
海どん「嫌だって言うのかい!ええ?!演劇が嫌だって言うのかい!2000年前から続いてきたこの、演劇が嫌だって・・」

絹枝(心の声)「いや・・・演劇というより海どんさんの指導が・・・」

海どん「バッキャロー!」

 心の声が聞こえた海どん、絹枝を殴る。

絹 枝「う、海どんさん・・・」

 意識をなくす絹枝

ーー
〜2週間後〜

絹 枝「・・・??ここは・・・」

 意識を取り戻した絹枝、病院のベッドに寝ていることに気づく。
 あたりは奇妙なほど静かである。

絹 枝「・・・・?」

 ナースコールを押すが誰もでてこない。
 点滴は空になっており、見舞いの花も枯れている・・

絹 枝「まさかここは・・・」

 絹枝、点滴を抜き、歩く。
 ドアを開けようとするが、何かで埋まっていて簡単には開かない。
 力づくで開けると、そこにはバリケードが築かれていた。

絹 枝「・・・DVD」

廊下に落ちていたDVDを拾い上げる絹枝。その瞬間、何が起こったのかを悟ったのだった。

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はい。環境学習に悩む絹枝先生にオススメしたいのはこれ!

『ウォーキング・デッド』

ゾンビドラマです。感染者(ゾンビ。この世界ではウォーカーと呼んでいます)が人口の9割だか8割までになってしまった世界で生き抜く人々の姿を描いています。シーズン7まで続いておりましてですね、これがどういうことかと言いますと・・・

解決しません!
ゾンビが日常!
ダウントンアビーが20世紀初めの世界を描いているように、ウォーキング・デッドではゾンビだらけの世界を描いているのです。

このドラマを見て、何が心に沁みるかと言いますと

「暖かいシャワー、最高!文明社会、最高!」

ということです。
主に食料や燃料、武器などの奪い合い、安全な住居の奪い合いに明け暮れる主人公一行を見ていると
「あー。こんな世界で自分は生きてなくて本当に良かった!」
と、思うこと間違いなし。
また、シャワー浴びたり無駄に電気使っているのを見ると「もったいないよ!」と感じたりできます。

(あと、「もうちょっと食料とか機械とか、自分で作ろうとしたら?」とも思う。農耕しようとしてたりもするんですが)

なので、きっと環境学習にはもってこいのドラマだと思います。
グロテスクなゾンビがたくさん出てきて、だんだんゾンビを殺すのに躊躇なくなってくるので子どもにはちょっと見せたくないなと個人的には思うけれどもね!

ぜひ!

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と、言いながら、そんなにハマったわけでもないのですが・・・(シーズン6まだ見られてません)
ユニット美人『笑ひたまひ鎮めたまへ』に出演いただいた岡本さんが、最初に出演依頼した際に「海外ドラマですか?ウォーキング・デッド、めっちゃおもしろいっす」と言っていたことを思い出しまして。
掛け値なしにおもしろいです。が、なんとなく希望がないのが辛くなってきたのですよ・・・。そういう世界になってしまったら、もう、希望って別の意味を表すんだろうと思いながらも・・・。