「岩戸山のコックピット」開催を記念して、特別編集でお届けします。 劇団衛星のメンバーそれぞれが、出演団体のあの人この人をマッチングする対談企画。 10月公演本番まで連載予定!

『岩戸山のコックピット』プレ企画・出演者クロストーク・リレー(5)後編

「エセ心理コンシェルジュ黒木のコックピット心理テスト」
〜鈴木友隆(ともにょ企画)・渡邉裕史(KAIKA劇団会華*開可)を徹底分析〜

後編(ぜひ先週の前編から読んでください。)
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第5問:任務中にアクシデントが多発!!妨害者がクルーの中に居るようです。それは…
 a.サブパイロットの可愛い女性 b.古参のメカニック c.ムードメーカーの事務屋 d.誰もいない。敵は自分だ。



妨害者は自分自身の象徴であり、コンプレックスの象徴でもある。コンプレックスとは、人を苦しめると同時にそれに対する所有欲を捨てられないものである。

<可愛い女性を選んだあなた>
自分の可愛さや女性らしい部分を捨てられない。
衛星団員の中で言うと首藤である。

<古参のメカニックを選んだあなた>
ハイブリッドカーよりもミッションの自動車、恐ろしいのは集積回路。
衛星団員の中で言うともちろん黒木だ。

<ムードメーカーの事務屋と答えたあなた>
コーヒーを入れるより前にムードをメークしてしまう。三度の飯よりムード好き。
衛星団員の中で言うとファックである。

<誰もいない。と答えたあなた>
自分の象徴が自分。まるで禅の境地。自分に厳しくありませんか?
衛星団員の中で言うと紙本である。紙本さんに相談してみたらどうでしょうか。

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被験者の答え
 S:d. 誰もいない
 W:c. ムードメーカーの事務屋
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渡邉氏は安定の大丈夫さだ。先ほどあげたU-25のチラシでも、存分にムードをメークしており、逆に心配になる位だ
(写真参照。中央が渡邉氏である。)

鈴木氏、おもいつめて無いか、大丈夫か?


第6問:任務を終えてコックピットを降りる時がやってきました。コックピットに乗っていたのは・・・?
 a.30分〜60分 b.60分〜90分 c.75分〜100分 d.10月7日〜27日くらい e.その他



コックピットに乗っていた時間は、それによって料金が異なることを覚えておいた方がよい。それぞれ以下のとおりである。

<30分〜60分>
 1番短い枠。Cプログラムと呼ばれる。1,000円である。KAIKA劇団はこの枠。

<60分〜90分>
 中長編枠。Bプログラムと呼ばれる。1,500円である。

<75分〜100分>
 長編枠。Aプログラムと呼ばれる。2,000円である。ともにょ企画はこの枠である。

<10月7日〜27日くらい>
 岩戸山のコックピットの開催日程である。

<その他>
 空気を読んで欲しい。覚えていないとか。10年とか。しかし、コックピットの初演はだいたい10年前であり、そのことをもう団員は覚えていないほどであるので、間違いではないかもしれない。

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被験者の答え
 S:c. 75分〜100分
 W:d. 10月7日〜27日
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鈴木氏の答えともにょ企画は75〜100分の一番長い枠で正解。どんなに創作でナイーブになっていたとしても、こういうところを外さなければ大丈夫なのである。渡邉氏の答えもKAIKA劇団自体は30分〜60分枠なのだが、岩戸山のコックピット期間を指しているため正解である。正解はひとつでは無いのである。


第7問:任務は成功しましたか?
 a.成功した b.失敗した c.そういうんじゃないんで



誰も失敗してなくてよかった。
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被験者の答え
 S:非公開
 W:非公開
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二人の答えはあえて伏せることにする。任務の報告はコックピットで受けてほしい。


第8問:後輩が、同じコックピットに乗って新たな任務に旅立とうとしています。何か言葉をかけてあげてください
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被験者の答え
 S:あんまりいつもと違うことをしようとしないほうがいいよ。こういう俺のセリフも、多分ちょっとあれだから、まあ、気にしなくていいから、さ。
 W:長旅になるから、気を張りすぎるなよ。
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二人とも優しすぎやしないだろうか。ちなみに私の言葉は「行ってらっしゃい!」だ。


第9問:任務を終えてみると、コックピットには必要のない機能がありました。それはなんでしたか?
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被験者の答え
 S:ドライ
 W:ハンドルを握るたびにおしぼりが出てくる機能
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ドライ設定、昔はよく使っていたが 「冷房より電気代がかかる」というウワサを聞いて以来使わなくなっている。鈴木氏もそうだとみた。しかし、洗濯物を乾かすのに必要にならないだろうか。ファックジャパンと同じコックピットに乗り込んでもそれが言えるかどうかが分かれ目だ。
渡邉氏の答えを読んで「どこから?」と思わず突っ込んでしまった。まさかハンドルから出て来るのか。ハンドル自体がおしぼりってことはないだろうな。


第10問:第9問で答えた必要のない機能、後輩の為に外しますか?それともつけたままにしておきますか?



この設問は、舞台の本質をどう捉えるかを切り取る重要なものとなる。
一見「つけたままにしておく」という答えは不足の事態に備えるようにする後輩思いの回答のようにも思えるかもしれない。しかし、文頭からさんざん言っているように、コックピットとは狭さの象徴なのだ。狭いコックピットに必要のない機能をそのままにしておくというのはそれだけでもう、嫌がらせとなりうるのだ。

・・・あなたなら、どうしますか?

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被験者の答え
 S:b. つけたままにしておく
 W:a. 外す
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おしぼり機能は場所を取りそうだし、外した方がよさそうだ。そして、 ドライ機能はおそらくエアコンに付属した機能であるだろう為、そのままでもコックピットの容積はかわらないだろう。
二人とも、理にかなった答えであると言えるだろう。

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まとめ
いかがだっただろうか?個人的には鈴木氏のナイーブさが気になった。コックピットに乗る心理負荷が彼を相当苦しめているということだろうか。
しかし、心配はいらないのである。以下の団体プロフィール(引用)を読んでいただきたい。
 
ともにょ企画(部分)
鈴木の、ヒトまたはオスとしての弱さからくる、他人の「悪意」に過敏に反応してしまう性格をベースに…(中略)娯楽に昇華させる。  

そうなのだ。このナイーブさは看板なのであり、深層心理でもなんでもなかったわけである。表看板なのだ。
そして、渡邉氏のムードメーカーぶりも紹介してあった。
 
KAIKA劇団 会華*開可(部分)
漠然とした不安を核にポップで不思議な作品創りをしている。(略)楽しく生きたい。  

楽しく生きて欲しい。鈴木氏と渡邉氏、期せずして陰と陽のような組み合わせとして描いてしまったが、おそらく作品をみなければ最終的な判断は難しいだろう。私が過去に観劇したともにょ企画、KAIKA劇団とも決してそういう単純な印象で割り切れる作品ではなかったからだ。

この心理テストに果敢に挑んでくれたお二人に感謝したい。
そして私はこの曖昧模糊とした結果に何の不安も疑問も抱いていないことを付け加えておく。
私も観に行こうと思っているし、こんなに長いレポートをお読みいただいた読者のみなさんもおそらく観に行くであろうことは想像に難く無いからだ。

エセ心理コンシェルジュ 黒木陽子
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U-25のコックピットのチラシはこちら↓


鈴木氏(左) 渡邉氏(中央) ちなみに右も渡邉氏である。

あーキラキラしている。羨ましい。
私も頑張ろう。

*心理コンシェルジュ黒木は、黒木の頭の中の架空の人物であり、心理部分で言う事ほぼ100%適当です*