本当の意味を知りなさい!第29回
「ナムサダルマプフンダリカサスートラ」 出題者:石田美希(劇団東俳)


今回はミキティーこと、石田美希さんに出題を頂きました。
ミキティーは、京都文教大学の学生さんで、この度、劇団衛星「ブレヒトだよ!」に客演をしていただくのです!
東俳にも所属していて、時代劇なんかで村娘とかやったりしている、きゃわいい女子です。
ま、いわゆる ギャルですよ。若いんす。
ヌーブラとかして、おしゃれなんすよ。

は〜。
一度でいいから、学生時代にあんな風になりたかった。
今、学生にもどっても、超短パンを履く事を選択しないんだろうな。
ブルマは履いてるくせに。


そんなミキティー、ぶっちゃけちょっと若くて、お姉さんたまに、「…?」な時があるのです。
それが、これです。

「ナムサダルマプフンダリカサスートラって知ってます?」

知らねーよ。
ヒントを頂きました。

「仏教系やと思うんです。」
「宮沢賢治とか多分そうです。」

なんだか曖昧だよ!
大丈夫かよ!
本当の意味、あるのかよ!?


《かみもっちん解説》
呪文です。
以上。

それでは、ウィキペ…え?あ、ダメですか。そうですか…。

心の中の植村さんにつっこまれてしまったので、もうちょっと頑張ろうと思います。
ナムサダルマプフンダリカサスートラとは、仏教のお経からきた言葉です。
宮沢賢治の詩にも登場します。

ジョバンニはあたたかいコーヒーを片手にお母さんを探した。
けれど、探しているうちに、手の中のコーヒーはさめるどころか少しづつ減っていったのだ。
ジョバンニは、自分が飲んでしまったのだと自分を責める。
そこで、ザネリの言葉を思い出した。
自分を責めることはしてはいけない。
責めたくなったらこの言葉を唱えよう。
「ナムサダルマプフンダリカサスートラ」
きっと、幸せになれるはずさ。(銀河鉄道の夜 より)

そう。ナムサダルマプフンダリカサスートラは、自分を責めてはいけない。という教えだったのです。

以上。
取り急ぎ、銀河鉄道の夜ファンの人 ごめんなさいよ!


《ウィキベディア解説》
「ナムサダルマプフンダリカサスートラ」とは、『法華経』の事である。
有名な「雨ニモマケズ手帳」に 「法華文学ノ創作」というメモが残されていることからも分かるように、
宮沢賢治にとって、『法華経』との出会は一つの転機であった。

チュンセがもしもポーセをほんとうにかあいそうにおもうなら大きな勇気を出してすべてのいきもののほんとうの幸福をさがさなければいけない。
それはナムサダルマプフンダリカサスートラというものである。(宮沢賢治「手紙四」)

ふむ。
法華経か…。

すっきりしない。
すっきりしないよ!ミキティー!

関係ないが、私は「雨ニモマケズ」が大好きです。
最後の2行
「サウイウモノニ
ワタシハナリタイ」

はほんとに好きです。
なりたいのか!って子供こころに衝撃を受けた事を覚えています。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキ小屋ニイテ
東ニ病気ノ子供アレバ
行ツテ看病シテヤリ
西ニ疲レタ母アレバ
行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニソウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤソシヨウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイウモノニ
ワタシハナリタイ

おわり