本当の意味を知りなさい!第19回

「カンコツダッタイ」 出題者:松浦友(演劇ユニットYOU企画)

松浦友さんです。
松浦さんは京都芸術センターのコーディネイターとして勤めてらっしゃった数年前からお知り合いです。
その時は、あまりにも松浦さんが、人との距離が近い人だったため、「帰国子女」やと思っていました。帰国子女やから、あんなに人にラフに話しかけれるんだろうな…。と。

ところが、先日ある企画のミーティングをしている際に「つまりはカンコツダッタイやね。」とおっしゃったのです。

「え?え?韓国脱退?」と思わず聞き返してしまいましたー。

一緒にいた福ちゃんは、「あ、そういう人なんで。いいです、いいです。」
と説明してくれようとした松浦さんを制しました。
帰国子女どころか、四字熟語を巧みに使う松浦さん。

という事で、未だに私はあの時松浦さんが何を言いたかったのか分からない。
今日明らかになります。


かみもっちん解説
「乾骨打怠」
意味:乾いた骨を打ち怠けている様

解説:【故事】五台山の山奥には、鉄打ちの名人と呼ばれた黄羽の家があり、いつも鉄を打つ音が響き渡っていた。
噂を聞きつけた孫権は、さっそく黄羽を訪れたが、決して孫権を作業場に入れなかった。
そのプロ意識に大変感心した孫権は、黄羽を専属の鉄打ちとして雇いたいと申し出た。しかし黄羽は顔を歪ますばかり。
孫権「明後日訪れる。専属となるばらば、刀を2口準備しておくように。」と言い残し去って行った。

翌日、1日早く孫権は五台山を訪れた
カーン!カーン!という音が響き渡っている。

気を良くした孫権は、黄羽の訪れたが、本人は出てこず、弟子を名乗るものが出て来た。
「今、黄羽は作業中なので、対応できない。」

孫権「いやいや、刀はもう結構だ。専属になる気があるなら、今すぐ都に参ろうぞ。」

弟子は顔を歪ます。

孫権「どうした?黄羽をだしてくれ。」

弟子「実は、黄羽は今いません。」

孫権「ん?どうしてだ?鉄を打つ音が聞こえてくるではないか?」
と作業場を覗いた。
そこには、作業場も何も無く、女が一人骨をたたいていた。

孫権「これは一体どういうことだ?」

弟子「父は職人でもなんでもありません。都で刀を買って来て、ここで売っているだけなんです。
ここでは、骨しかたたいておりません…。今、都に買いにでかけております。」



あ〜〜、貧困すぎる〜よ〜
。 中国の事とか知識が無いのよ〜。
じゃあ、書くなよ〜。


広辞苑解説
「換骨奪胎」

意味:骨をとりかえ、子宮を取って使う意で、古いものに新しい工夫をこらして再生することにいう。

解説:「骨を換え胎を奪う」と訓読する。「換骨脱胎」とも書く。
用例:こう云う詩集などの表現法を換骨奪胎することは必ずしも稀ではなかったらしい。(芥川竜之介「芭蕉雑記」)

簡単に言うなら、「既存のアイディアを少しだけ借用し、自身のアイディアの中に盛り込み、全く違うものを作り出す」ということ


良い表現やね。
役者もよくこれはしていると思う。
ここで注意すべきは、パクるのでは無く、工夫をこらして再生する。という事です。
他人がつくったアイデアに、自分のアイデアを加えて、新しいアイデアを「作り出す。」
クリエイティブって事ですな!
まさに思考の化学反応ですな!

でも子宮とかってのが出てくるのは、なかなか驚きました。



おわり