『道徳の授業と演劇について』
4月は主に小学校や中学校に赴いて、俳優や演出家が道徳の授業を一部になって実施できないだろうかという相談をさせてもらう予定です。
それで今年度、一緒に道徳の授業を実施できる学校さんと出会えたら嬉しいなと思っています。
「道徳を演劇で」
という事に自分が興味を持ったそもそもの始まりは、
学校の先生に演劇の上演以外の魅力を知ってもらいたくて、ナンパ師が料理教室に通うの同じような動機で、先生の集まる一般公開もされている勉強会に行った事でした。
たまたま自分のスケジュールと勉強会の日程が一致しているというだけの理由で行ったのが
「道徳の模擬授業」
だったのです。
そこで受けた授業がもう楽しくて楽しくて。
知らない大人同士で
「誠実とは何か」
「優しさとは何か」
「優しいとは何か」
について真正面から話し合う事が刺激的すぎて興奮したのです。
そんな事真面目に話し合うことってあります?
「ああ。なるほどそういう誠実さもあるな」
「誠実ではなくて自己満足のような気もする」
みたいなことを話し合うわけです。
いや、もちろん和気藹々とした雰囲気の中ですよ!
自分が小学生の頃の記憶では、道徳の授業は先生から道徳的価値を教えてもらう時間というイメージだったのですが、2015年に学習指導要領が改定され、さらに2018年より道徳が「特別の教科 道徳」が完全実施されてからは、「考え、議論する道徳」というのが一般的な道徳の時間のイメージになっているようなのです。
教えてもらう道徳ではなく、考え、議論する道徳!!
カッケー!!
自分は道徳を教える事は出来ないけど、小学生や中学生と一緒に考える事ならできるかもしれないと思うようになりました。
そしてこの物語を中心とした読み物から「誠実とは何か」について考え、議論するという事は、実は日常的に演劇の稽古場で行われていることでもあるのです。
だから道徳の模擬授業を受けながら
「おお、これは演劇の稽古場にいる時の興奮と似てる」
と感じたものでした。
だけど演劇は「表現」というイメージがどうしても強いので、もっといろんな意見や考え方を持たせたいのに、あるイメージに染まってしまうのではないかという危惧を持たれる方も多いし、実際に使い方によってはそういう側面もあるのかもしれないと思っています。
難しいし奥が深いけど敷居が低いような気もするから最高です。
それも演劇と似てるところです。
だから試行錯誤しながら、先生の話を聴きながら、日々、興奮してる日々です。
まぁ道徳に自分が興味を持ち始めた頃の自分の名前が「ファックジャパン」だったので、いやどの面さげてんねんとは思います。
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