『用事をください』

なぜなら用事が暫くなかったからです。

用事がある時は、
あなたに気付かれないよう、
あなたの留守を見計らって、
あなたの家に行くのです。
お邪魔させてもらいます。

大体ムシャムシャと、お菓子を食べています。

あなたの知らない内に、
私はお菓子を食べているのです。

あなたの家で。
あなたの部屋で。
せんべいや、
チョコレートや、
ポテトチップスや、
他にも色々、
多種多様なお菓子を、
ムシャリムシャリと食べています 。

お菓子だけだと思いますか?

いいえ、
パンも食べています。

実は惣菜パンもめちゃくちゃ食べています。

どうですか?

お菓子を購入した時、
おいしいパンが手に入った時、
それをあなたの家で食べるためにお邪魔していたのです。

そうです。

もちろん貴方の物は食べやしません。
私が購入した、
私のお菓子たちを食べているだけです。
安心しました?

なぜって。
落ち着きますから、あなたの部屋は。
それに好きですし、あなたの事が私は。

だから最近は、
そんな用事がなくても行ってしまう時があります。
食べるわけじゃなく、
行って何をするわけでもなく、
お邪魔してしまいます。

なぜでしょうか?

今日は、行きませんでした。
用事がありませんでしたから。
明日も用事はありません。

ではどうでしょう。
明日、
あなたのお家に行くと思いますか?




ですが、このことによってハッキリしたことが一つだけあります。
これで私が夜道を歩くことは不可能になった、ということです。

ああ。