「イエーイ」

自宅の窓を開けていると風が入ってくる。
心地よくはない、何だか湿っぽい空気だ。
私は風を感じるとひとまず「イエーイ」と口に出す。
そして踊りだす。
すると彼女も踊りだす。
そんなほぼリアルな妄想がそこにある。
トイレは共同。
お風呂は銭湯。
一人ぼっちでどうしよう。
植物に水をやるのを忘れないように。
そんな生活。
毎日毎晩どこに行っても家に帰ろう。
そうして日々のリズムを得ようではないか。
そうして世間を祝っていこう。
気の持ちよう。
自分次第。
本当だろうか。
そんな事。
このぬるい風が。
そう問いかける。
その返答には「イエーイ」と言おう。
俺の体臭はキツくてそれがコンプレックス。
もうワキ毛の長さも人並みになった。
ホッとしたけど失ったものもあった。
気の持ちよう。
自分次第。
本当だろうか。
そんな事。
毎晩植物に水をやる。
その水をおもいきって自分にかける。
そして後悔する。
タオルで身体を拭いてから
携帯ショップに行こう。
気の持ちよう。
自分次第。
本当だろうか。
そんな事。