「無題方面」

一人暮らしも長くなってくると、寂しいとか淋しいとか普段あまり思わなくなってきます。
たまに一年に数えるほどですが、晩御飯を自分で作って食べた時にものすごく美味しい時があって、その時は一人で寂しかったり淋しくなったりします。
美味しくなく、淡々と食べたかったという後悔もあったりしますが、それは美味しいというプラスの感情と相殺されて何かがトントンになります。

でもその「さみしい」というのは残るので困ったものです。
その時ぐらいです、困るのは。

本を読んだり映画を観たり音楽を聴いたりラジオを聴いたりエロい事を考えたりしていると、家に帰った後の数時間や休日はあっという間に過ぎていきますし、
普段演劇などしているものですから、可愛かったり美しかったりそんな女性と知り合い、お話程度させてもらうこともあるので、やはりそこで何かが満たされたりもします。

彼女をつくって結婚して家族をつくって生活をしていく豊かさに羨望の眼差しを向けたりもしますが、
このこじんまりとした今の生活に不満を持っているわけではありません。
それが故にここにとどまっているのかもしれませんが・・・。

欲望の所在を見失いつつある昨今です。
でもそれは昔からそうだったかもしれません。
とはいえ傍から見たらハッキリしてるのかもしれません。
確かめません。
それは、もう。決めました。