黒木陽子の百人一首を斬る!』 (略して『陽子の百人斬り!』) 【第九十三回】 【原文】 世の中は常にもがもな渚漕ぐ 海士の小舟の綱でかなしも [鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)] 【読み】 よのなかはつねにもがもななぎさこぐ あまのおぶねのつなでかなしも 【意味】 世の中は無常といわれ、常に変わるというけれど、いつも変わらぬものであってほしいものだ。 渚を漕いで行く漁夫の小舟の、その綱手を引くさまが、なんとおもしろく、あわれに感じられることだろうか。 【斬る!】 お。いいじゃん。こういう前向きな姿勢。見習いたいものです。 すぐ恋だの愛だので死ぬる言うてるやつらに聞かせてやりたいものだ。 と、思っていたら・・・。 鎌倉右大臣って、鎌倉幕府第三代将軍、源実朝(さねとも)で、 28歳で自分の甥っこに暗殺されるのだ! ええ~!! はげしい人生やな~。 ハードや。ハードすぎる。 こういう人は、こういう歌を詠んでもヨシ! の、見本みたいな人ですね。 ・・・でもなんだか斬っても面白くないな。 平安貴族にこそ呼んでほしい。 「あわれあわれ言うてるけど、どうせ平和なんやろ」 とか言いたい。 消化不良。 (現代語訳・作者解説は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。) |
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