黒木陽子の百人一首を斬る!』 (略して『陽子の百人斬り!』) 【第八十七回】 【原文】 村雨の露もまだひぬまきの葉に 霧たちのぼる秋の夕ぐれ [寂蓮法師] 【読み】 むらさめのつゆもまだひぬまきのはに きりたちのぼるあきのゆうぐれ 【意味】 時雨が降りすぎて、その露がまだ乾かない槙の葉に夕霧が立ち上って木々をつつんでゆく。 深い静寂の秋の夕暮れであることよ。 【斬る!】 槙・・・。 槙ってどんな木? ・・・・。 ほうほう。 ああ。あれか。 なるほどなるほど。 松みたいやけど、葉っぱがもうちょっと柔らかそうな あれか。 まて。 イヌマキとコウヤマキじゃ、 全然違うぜ。 コウヤマキ ![]() ・・・かっこいい イヌマキ ・・・ださい。なんとなく。 ほえ〜。 この歌で読まれている槙はどっちの槙? たぶんコウヤマキの方やな。 かっこいいから。 ちょっと待って! 昔はスギのことをマキって呼んでた らしいぜ! へえ〜。じゃあ、杉か? 杉かもな・・・。 あ〜百人一首のおかげで、 樹木に詳しくなる事ったらない。 この歌、とっても面白い構成ですなぁ。 「村雨の〜露もまだひいてない槙の葉に〜霧が立ち昇っています」 って霧が立ち上っている情景を細やかに描いて、 最後に『あきのゆふぐれ』とバラすところが。 『冬のつとめて』でも『春のあけぼの』でもいいもんなぁ。 槙の葉か・・・ う〜ん。槙。槙。 やっぱり霧が立ち上っているのが一体どんな葉っぱなのかわからなくてモヤモヤするのだった。 なんか、針葉樹っぽい感じの木なんやろ、どうせ。 (現代語訳・作者解説は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。) |
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