黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第八十二回】

【原文】
思ひわびさても命はある物を
うきにたへぬは涙なりけり
[道因法師(どういんほうし)]

【読み】
おもいわびさてもいのちはあるものを
うきにたえぬはなみだなりけり

【意味】
長い年月、つれない人を恋い慕って嘆き疲れて死んでしまうと思ったが、それでも命だけはつないでいるのだが、そのつらさに絶えられず、涙ばかりがこぼれてやまないことだ。

【斬り】
恋で死ねるのは、不動産収入など何か資産があるからだ。

いいなぁ。
せいぜい固定資産税に気をつけてね。

いかんいかん。
『35歳で独身で*』か。秋月りすか。

しかしながら自分のことばかり思い悩んで涙を流し続けてきた私にとっては、やはりうらやましい・・・か?いやうらやましくない。

涙を流すのはちょっといただけない。
涙が涙を誘う涙は涙ではないからだ。
そんな涙はもう相手を思って流す涙ではないと私は言いたい。
感情スパイラルに入ってるだけやん。

何年も何年も泣いていたらあかんと思う。
成長せなあかんよ。

三十路泣き女の私が言うんだからこれは間違いない。

が。

・・・そういやここ半年、あんまり泣いていないことに気がつく私。
あんまり泣く暇というか余裕というか隙がない。
そんな出来事がここ最近ない。

う〜ん。
泣かない私は私ではないと思っていたのに。
アイデンティティクライシス。

まぁそんな時期もあります。

(現代語訳・作者解説は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)

*『35歳で独身で』ノ秋月りすの『OL進化論』の中のシリーズ。昔は『29歳の・・・』シリーズがあったのにね。いろいろ年齢を押し上げてくださった今のアラフォーの方々に、私たちアラサーは本当に感謝&リスペクトしなければならないと思う。

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