『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第七十七回】

【原文】
瀬をはやみ岩にせかるる瀧川の
われても末にあはむとぞ思ふ
[崇徳院(すとくいん)]

【読み】
せをはやみいわにせかるるたきがわの
われてもすえにあわんとぞおもう

【意味】
川瀬の激しい流れが、岩にせきとめられて別れ別れになっても、いずれ一つになるように、私たちもきっと将来再び逢おうとおもっているのです。

【斬り】
ひさしぶりに覚えている歌だ。
わかりやすいもんね。

百首もあると、覚えている歌と覚えてない歌、
2週間前にやったのに忘れる歌と
忘れない歌とありますね。
不思議です。

そして、自分の嗜好も明らかになりますね。
私は川の歌が好きやな。
穏やかな瀬戸内海を眺めて育った身には、水が生き生きと動く様を見るのがおもしろいんでしょう。私には、川に対する憧れがありますなぁ。

まぁ、それはさておき。

「瀬をはやみ」の「せ」と、「せかるる滝川」の「せ」で勢いづいて、
「われても」の「わ」と、「あわんとぞ」の「わ」でリズムを整えている。
上流の川の流れの様子をリズムでも描く、みごとな歌だと思います。

って私に言われてもね。

土地が狭い上に山が多い→急流が多い日本ならではの情景ですなぁ。
「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」
と、鴨長明も言っている(ちょっと違う。いや、だいぶ違う)。

あまり海外のことは知らないけれど、
「モルダウ」や「美しき青きドナウ」とは違う情景やね。
そういや河口近辺を歌った歌って百人一首にあったっけ。
どうやろう。(調べろよ)

合唱曲の「紀ノ川」「筑後川」とかは、西洋的な感じやね。

アフリカやアマゾン川はどんな感じなんやろうね。
興味は尽きないなぁ。

(現代語訳・作者解説は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)

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まぁ、大丈夫でしょう。
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おはやめにどうぞ

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