『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第七十六回】

【原文】
和田の原こぎ出でて見れば久方の
雲ゐにまがふ沖津白なみ
[法性寺入道前関白太政大臣(ほっしょうじにゅうどう さきのかんぱくだじょうだいじん)]

【読み】
わたのはらこぎいでてみればひさかたの
くもいにまごうおきつしらなみ

【意味】
大海原に舟を漕ぎ出してはるか遠くをながめると、沖に立つ白波は雲かとまがうばかりであることよ。

【斬り】
わかるわかる。

夜、フェリーに乗ったことのある方ならおわかりでしょう。
船が作る白い波は、まるで雲のようで、
その波の上を進んでいるのをぼーっと見ていると、
飛行船に乗っているかのような、宮崎駿のヒロインになったかのような、
そんな気持ちになれるのです。

・・・あれ?沖の白波か。
船の波じゃないのね。・・・まぁいいや。

『和田の原』といえば、百人一首にもう一歌ありました。
そう。ルーク篁*。
違う。
第11番の参議篁。
『人には告げよ海人の釣り舟』のほうやね。

あの歌はちょっと暗くて閉塞感漂ってたけど、
こちらの歌はなんか今の季節にぴったりですね。
夏だ!TUBEだ!そんな感じ。

♪Let's in the Summer
 漕ぎ出してくれ
 はるか遠く
 あの雲を
 めざすのさ ?

TUBEの『シーズン・イン・ザ・サン』の歌詞をうろ覚えなまま
換えた具合が平安ぽくって、Eんじゃない?ヒューヒュー。
(・・・脳みそが暑さで溶け出しとるな。)

あ〜;歌詞を見たら;Stop the season in the sun なんや・・。
そういやそう歌ってるな。Let's in the Summerってなんやねん。英語にもなってないやんか。
へへっ。

ちなみに、11番の歌は多分こんな感じ

♪寒い波の上に私ひとり
 闇に浮かぶ島のかたちを
 あなたの姿をみているの
 ああ〜釣り船〜
 私の心が届いたら〜
 あのひとに〜
 あのひとに〜
 伝えてほしい〜 ?

日本海やね。

あと、「和田の原」の「わた」って「海」の古語なんやね。
「聞けわだつみのこえ」の「わた」です。
和田アキ子は、海アキ子なんか。
大和田獏は、大海獏。

なるほどねぇ。

(*ルーク篁:聖飢魔IIのメンバー。参議の篁が冥界の使者をしていたとかなんとかという伝説からこの名前をとったものと思われる。)
(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)

あ、あと宣伝なのですが・・・。
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(席が余りまくったらどうしよう。まぁいいや。)

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