『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第七十五回】

【原文】
契りおきしさせもが露を命にて
あはれ今年の秋もいぬめり
[藤原基俊(ふじわらのもととし)]

【読み】
ちぎりおきしさせもがつゆをいのちにて
あわれことしのあきもいぬめり

【意味】
(基俊の子、光覚僧都が興福寺の法会の講師になれるよう、藤原忠通に願い出ていたのに何度も選に漏れたので忠通に贈った歌)
 約束してくださったので、信じて命とも頼んでいたのですが、望みもかなわず今年の秋もむなしく去ってしまうようです。

【斬り】
歌くらいならいいけどノ。
お金や商品券は送ってはいけない。
いつの世も一緒ですねぇ。
(タイムリーな歌やね)

親の心子知らずとはよく言ったもの。
「まあ、私の事くらい、そんな気にせんやろ」と思って親をなめてたら、「ええっ!そこまでしてくれって頼んでへんやろ!」と、びっくり仰天な目にあいます。

いやまあしかし。
まさかそんな親の心子知らずな歌だったとは。
もっとはかない命を歌った歌だと思ってましたよ。

冒頭にも言いましたが、
歌くらいやったらいいけどねぇ。
金銭の受け渡しがあるのは、ちょっとねぇ。
通った後、「あの人はお金で講師になれた」と
ささやかれるのも、いややねぇ。

でも多分そんなんかまってられへん!
くらいに、この「講師」になれるかなれへんかで
人生大きく変わっていたんでしょう。
きっと金銭も渡していたはずだと
私はにらんでいます。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)

おっと気付ば75回。
あと4分の1か。早いなぁノ

最初のうちは、この企画は、歌を覚えてたまらんな!と、おもっていたけどノ
さっぱりです。自分で書いたのも忘れています。

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