『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第七十四回】

【原文】
憂かりける人をはつせの山おろし
はげしかれとは祈らぬものを
[源俊頼朝臣(みなもとのとしよりあそん)]

【読み】
うかりけるひとをはつせのやまおろし
はげしかれとはいのらぬものを

【意味】
私につれない人が、私にやさしくしてくれるように、初瀬の観音様に祈ったのに、初瀬の山おろしのように、あの人がかえって私につらく当たるようになってしまった。こんなふうになるようには祈らなかったのにノノ。

【斬り】
仏頼みの甲斐も無く。

小中学校の時は、この歌を
「浮かれまくって調子にのると、痛い目にあう」
そんなイメージで捉えていました。私。

誤)うかりけるひと→調子ノリノリガール
正)うかりけるひと→つれないあの人

なるほど。そういう意味だったのか。
(似たようなもんだとも思うが)

初瀬の近くの長谷寺の観音様は、
もう、このスピリチュアル平安時代においては
願掛けのカリスマスポットやったみたいです。

もし私がこの人の友だちで、相談を受けていたら、
「恋愛の悩みを神頼みで解消しようとしたのか!」
と、大爆笑で返したと思います。

観音様に頼っちゃった必死さというか、
身もふたもない感じが、滑稽で、コントみたいやね。

『ハナミズキ』をBGMにしたい。

♪ぼ〜くの我慢が〜いつか実を結び〜
 果てない波がちゃんと
 とまりますように〜
 君と好きな人が百年つづきますように〜♪

「ええ〜!!自分はおいとくんや!!」
という、どんでん返し感がたまりません。

あ。あと、本当に優しくしてほしかったのか、
ほんまはこのまま冷たくされていたいと願ったんちゃうん?
と、多分言うと思います。

(あれ?いつも参考にしていたWebサイト小倉百人一首さんが見られないわ。同じ方が監修されたYahoo!インターネット検定(http://cert.yahoo.co.jp/feature/newyear_2006/)から現代語訳を抜粋させていただきました。)

過去ログindex■