『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第六十八回】

【原文】
心にもあらでうき世にながらへば
戀しかるべき夜半の月かな
[三条院]

【読み】
こころにもあらでうきよにながらえば
こいしかるべきよわのつきかな

【意味】
長く生きたいとは想わないが、不本意に生きながらえているならば、今宵の美しいこの月を心の中できっと恋しく思うにちがいない。

【斬り】
「不本意に生きてるってなんや!」
「昭和初期の小説家か!」
「ちょっとは元気出し!」

怒鳴りたくなりました。私。
でもその前に、人物像を見ておきましょう。

え〜。この、三条院さんは、天皇になって、眼の病気になって、ちっちゃい子にその座を譲って、出家する。しかし、出家したその年に42歳で死んでしまった。

ががーん!「眼の病気」か・・・。
そりゃ、長く生きたくなくなったり、心の中で思い出したりするわ。

辛くあたりそうになってごめんなさい。

でも、やっぱり元気を出してほしい。
キョンキョンの歌でも聞いてほしい。

♪夜のとばりの香りが 何て素敵〜
 恋しかるべき夜半の〜月ひとしずく♪

そんな感じで。
ユルさは人を救うのか?!
それを知りたい。

♪人の言葉で〜そのまま来たら〜
 とても〜疲れて〜身体に悪い〜♪

ほら。井上陽水と奥田民生と小泉今日子さんも
そう仰っている。

♪今夜の月もきれいだね♪

三条院さん、どうぞ安らかに…。

もし、この先の人生で大きな不遇と思われるようなことがあれば、
この歌とキョンキョンの歌を思い出したい。

そして、死ぬまで「さびない人」を目指したい。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から
小泉今日子さん『月ひとしずく』の歌詞はYahoo!ミュージックさん http://music.yahoo.co.jp/shop/p/53/218202/Y008302から引用しました。)
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