『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第六十五回】

【原文】
恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
戀にくちなむ 名こそをしけれ
[相模(さがみ)]

【読み】
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こいにくちなん なこそおしけれ

【意味】
あなたのつれなさを恨み悲しんで、私の袖は涙に濡れてかわく間もない。その上にこの恋のために浮き名が流れ、朽ちてしまう私の名が惜しまれることよ。

【斬り】
わかる。かなりわかるけれども。
…というよりも何よりもその前に…ぶっちゃけすぎではないか?
いいのか?

「あんたに冷たくされて、ウチはもう泣きまくってマスカラが怪物みたいに垂れてるし。そのうえ、私がテキトーに扱われてるって、みんな知ってるし!マジでカンベン願いたいんやけど!私のイメージ、崩れまくってもうボロボロやし!」

…あかん。
こんな女はあかん。

わかるけれども。
私もイメージの事ばかり考えまして、イメージが崩れるのを恐れて何もしないタイプなんでねぇ…。ふふふ。あはははは。

「いや、まて!」
「え?何?!」

この女と私は全然違うぞ!彼女は、イメージが崩れることを恐れず飛び込んだんだ!
そうか!
ががーん!!

むしろ「強がり」なのかもなあ。

「あ〜あんたのせいで私の名前がもったいないし!」

…う〜ん。
あんまりねぇ…よくないと思いますが。みなさんどうですか?

まあ、どちらにせよ。
イメージとか気にして生きたらあかんね…。
自分に期待すれたいしたイメージも無いのになあ…。なりたくないイメージはあるけど、なりたいイメージというのは、あんまり無いもんですなあ。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)
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