『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第五十九回】

【原文】
安らはで寝なましものを小夜更けて
かたぶくまでの月を見しかな
[赤染衛門(あかぞめえもん)]

【読み】
(やすらわで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな)

【通釈】
あなたがおいでにならないのがわかっていたのなら、ためらうことなく寝てしまったのに。あなたの言葉を信じたばかりに、世が更けてゆき、西の山に沈みかける月を見るまで起きて待っていたのですよ。

【斬り】
女流作家ブーム。
紫式部や清少納言と同じ時代の人です。

さてさて。
「かたぶく」という語感がちょっとね。
「固い下ぶくれの顔」が浮かぶのは私だけでしょうか。
月が傾く・・沈んで行く月ってことなんでしょうけれども。
なんかねぇ〜。
現代人の私には「おかめちゃん」の顔しか浮かんできません。

前半の、「寝なましものを」とか、続く「小夜更けて」とか、
なんかロマンチックやのになぁ。
「かたぶく」で台無し。

固くてプック〜。
プック〜
プック〜??
プック〜!!
おか〜めかめかめおかめ納豆?
551があるとき?

なるほど。わかりました。(何が?)
関西人には「なるとも!」でおなじみの、
なるみさんが詠んでいるイメージなんではないでしょうか。

「ためらわず寝とったっちゅうねん!
 月がかたぶいてしもたわ!ほんまに〜。」

ほら。
頭の中でなるみさんがそう言っていると
想像してご覧なさいよ。

ぴったり。

赤染衛門って、おちゃめな大阪の姉さん。
ちょっと憧れてます。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)


過去ログindex■