『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)

【第五十七回】

【原文】
巡りあひて見しや夫ともわかぬまに
雲がくれにし夜半の月かな
[紫式部]

【読み】
(めぐりあいて みしやそれとも わかぬまに
くもがくれにし よわのつきかな)

【通釈】
久しぶりにめぐりあって、夢のようなあやふやな思いのうちに、あなたは雲に隠れる夜半の月のように帰ってしまったことだ。

【斬り】
恋の歌や無いんやね。
幼なじみと大きくなってから会って、さよならした後の歌です。

ほうほうそうですか。

なんかなぁ。
普通やな。
(ギョエ〜!2000円札の人にむかって何て失礼な!!)

ごめんなさい。

ユニット美人のいつになるかわからい新作『紫式部のいうとおりッ!』の為に、源氏物語を読んでいるがさっぱり進んでいない(まだ『夕顔(4つ目)』の序盤)私ですが、物語中に出てくる和歌の方がなんか良いよ!

『空蝉』の、(『空蝉』については、ユニット美人ブログの源氏メモカテゴリ(http://unitbijin.seesaa.net/category/3151644-1.html)を見るとよろしかろう。)

空蝉の羽に置く露の木隠れて
忍び忍びに濡るる袖かな

とか。

人妻の、抜け殻になった恋心がよく出てる!
と、思うんですが、いかがでしょうか。

まぁ、それはさておき。
うんうんと。なんだか考えて。
どうにもパッとしてこないのは、
「友達を月に例えるか〜?」
というところだと判明。

なんか照れくさいというか。
「もっとガッツリ話そうぜ!」というか。
「あやふや」ってなんやねん。

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黒「ひさしぶりだね」
友「ねー。全然変わってないね」
黒「そうかな?」
友「変わってないよ」
黒「そう・・・かな。ふふふふ」
友「ふふふ。ねえ。あの絵・・・」
黒「そう。あの時の」
友「あの時の」

<思い出話に興じる二人>

黒「あ。ごはんでも食べて行く」 友「ううん。帰るね。」
黒「そう」
友「おじゃましました」
黒「またね。ふふふ」
友「またね。ふふふ」

<友達が帰り、ちょっとセンチメンタルな気分になる黒>
<雲に隠れる月>
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う〜ん。あやふやって・・・こんな感じ?

う、う〜ん・・・。
どうにも「お上品な友達」がいない私にとっては、
なんかピンとこない。

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黒「うぉっ!Tちゃん!!久しぶり!!いや〜うわ〜。ギョエ〜。ほんまに子ども産んでんな!ウォ〜!すごい!!エヘへ。」
T「陽子ちゃん変わらんなぁ」
黒「いや、めっちゃ変わったで!嘘!全然変わってない。へへへ」
T「どっちやねん」
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多分、私が15年くらい会ってない幼なじみの友達に会ったらこんな会話になるだろうな、と思うんですが。
う〜ん。しっかし。もうすぐ30歳になるのに、こんなんでいいんやろうか。

もうちょっと「ふふふ」笑いをしたりして、あやふやに友達を月に例えられるくらいにならなあかんのかもしれませんなぁ・・・。

紫式部に教えられたなぁ。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)



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