『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第五十四回】

【原文】
忘れじの行末まではかたければ
今日をかぎりの命ともがな
[儀同三司母(ぎどうさんしのはは)]

【読み】
(わすれじのゆくすえまではかたければ
きょうをかぎりのいのちともがな)

【通釈】
あなたは私のことを忘れないとおっしゃったけれど、遠い将来までそう思ってくれるのは難しいでしょうから、そのうれしい言葉をいただいた今日がこの命の最後の日であったらいいのに。

【斬り】
矢田亜希子?
苦手タイプ。

そんなこと言われてもなぁ・・・・男も困るやろ・・・。
私やったら困る。
命を引き換えに出されても、重いし、
本当にそうなら、そうならないように、
もっと考えて欲しい。
ねえ。重い。

No.38の右近の歌を思い出して欲しい。
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忘らるる身をば思はず誓ひてし
人の命の惜しくもあるかな

(あなたに忘れられてゆく私の身を、少しも私はつらいとは思いません。しかし神にかけて私との愛を誓ったあなたが、誓いを破ったために神罰・仏罰をうけて命をなくされるのが心にかかることですよ)

→そんなに浮気ばっかりして!今に死んじゃうよ!んもう!プンプン!

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死ぬ対象が、自分であるか、相手であるかで、軽さが大違い。

「あなたがいないと私は死んじゃう」
という言葉は、決してのたまってはいけない!
男を脅迫してるつもりか!プンプン!

ご立腹。

しかし。この、儀同三司母。
藤原道隆(道長のお兄さん)に嫁ぎ、
伊周・隆家、そしてジャジャーン!中宮定子(清少納言のボス)を生むのだ!

あらら。幸せやん。
結局死なんかったんや。
愛情が無ければ生きて行けない!守ってあげたいタイプか。
弱く見えるけど、したたか派か。

まだまだ恋愛道甘いな〜私。
フフフフ。
勉強になるなぁ。
(でも、苦手。この手は使いたくない。)

まぁ、男も女もいろんな人がいはりますね。
「こんなん言う女、けなげやん!」という人もいるんでしょうなぁ。
けっ。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)

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