『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)

【第四十五回】

【原文】
哀ともいふべきひとはおもほえで
身のいたづらになりぬべきかな
[兼徳公]

【読み】
あわれとも いうべきひとは おもおえで みのいたずらに なりぬべきかな

【意味】
私のことをあわれとしみじみ思ってくれる人は、もういないので、私はむなしく切ない思いで死んでいくのだろうか。

【斬り!】
倉橋ヨエコだね。

♪あなたの一言で生きれる人もいて
 あなたの一言で消えてく人もいる
 悪くないんだよ 悪くないんだよって言って 言って♪

そんな感じ。
と、思って詞書きを見てみたら。つれなくなった女への歌なのね。

うっへえ〜。
そうか。

個人的に自分に向かって歌われたら、やっぱりちょっと退く。
口は悪いですが、やっぱり「勝手に死んで。」と思っちゃう。
思いませんか?

あれ?私冷たい?

いや、そういう気持ちになるのはいっこうに構わない。
私もよくそう思うし、そう思ってくれるのはまぁ嬉しいことです。
しかし、メールでこんなん届いたら、それはもう暴力だ。テロだ。腹立たしい。プンスカプンプン。

しかも何のひねりもないやん。ただ思いを書いているだけやんかいさ。もっと努力しろよ。
第二十番『わびぬれば・・・』を参考にして、再提出して欲しい。
・・・。死んでるけど。と思ったら、時代がかさなっている。しかも、二十番のモックン(元良親王)のあとに生まれてますよ。
打つ手無し。

と、思ったけれど。
まぁ、軽い感じで歌ったのかもね。
それなら、ひかない。

ーーーーーー
ひく場合
主演 男:吉田栄作 女:田中美奈子

男「もう、俺、お前がいなきゃダメなんだよ!!お前が居なきゃ・・・死んだって同じなんだよ!」
女「卓也!!」
男「小百合!」
女「卓也!!」

++++
ひかない場合
主演 男:??? 女:篠原涼子

男「先輩〜!僕、先輩に見捨てられたら、もう死んじゃいますよぉ!」
女「勝手に死ねば」
男「もぉ〜つれないなぁ〜」
女「うるさいなぁ!もう!わかった。ついておいで」
男「は〜い」

ーーーーーーー
・・・。
こんな台詞を書いている自分に退くわ。

チャンチャン。

(現代語訳は、Webサイト小倉百人一首さん http://www.watarase.ne.jp/hyakunin/から引用しました。)
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