『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第三十八回】
【原文】
忘らるる身をば思はず誓ひてし
人の命の惜しくもあるかな

[右近]

【読み】
わすらるるみをばおもわずちかいてしひとのいのちのおしくもあるかな

【通釈】
あなたに忘れられてゆく私の身を、少しも私はつらいとは思いません。しかし神にかけて私との愛を誓ったあなたが、誓いを破ったために神罰・仏罰をうけて命をなくされるのが心にかかることですよ

【斬り】
ギョエ〜。怖い!と思うのは違うみたいです。

「そんなに浮気ばっかりして!今に死んじゃうよ!んもう!プンプン!」

くらいの軽いノリなのだ、この歌は。
は〜。私、それが苦手。21世紀の女(29)10世紀の女に学ぶ。

こんな内容で軽く怒る何てできないわ。
なんやねん前半。
「忘れられる私はどうでもいいの」
って。
これは書けへんよ…。あざとすぎるやろ。
でも確かに。後半「死んじゃうよ!もう!」だけだと、「あなたが好きだから言ってるのよ!おばかさん」感が伝わらないもんな…。

は〜。勉強になるわ〜。
恋愛とメールについて、日々考える私(中学生レベル)にとって、教科書のような歌やね。

ダメな文例
「元気?最近浮気ばっかりやけど、そんなんしてたら罰が当たるよ!もう!プンプン!」

模範文例
「もう!私は別れても大丈夫やけど!そんな浮気ばっかりしてたらあんた罰あたるし!いつか死ぬで!心配やねんから!プンプン!」

自分の気持ちを軽く織り交ぜるのがポイントやね。
ほうほう。なるほど。

和歌とメールって、似てると思うわ。
また恋の歌が来たら、学ぼうっと。

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