『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第三十回】
【原文】
有り明けのつれなく見えし別れより
暁ばかり憂きものはなし
[壬生忠岑(みぶのただみね)]
【読み】
(ありあけのつれなくみえしわかれより
あかつきばかりうきものはなし)
【通釈】
貴女とお逢いして、有り明けの月が空にかかる夜明け方になり、私は帰らねばならぬころとなり、有り明けの月が無情に見えた、あのお別れの時以来、暁ほど私にとってつらく悲しく感じられるものはほかに何もありません。
【斬り!】
深い愛を知ったんやね。
おめでとう!!
朝は、その日一日のはじまり!さあ〜♪今日も元気にがんばるぞ!!
ってばかりじゃ、ちょっとおこちゃまよね。
陽があれば陰もあり。
大人の世界を知ったのね。
でも、夜の世界ばっかりじゃダメよ。多分。
あんた男なんだからね。ちゃんと働かんと!
色ボケしとうって言われるよ!
スピッツっぽい。と、おもってうろ覚えの歌詞を検索したら、まったく違う歌詞だったことが判明。
「初めて君と出会った」や。「目覚めた」ちゃうやん。
どないしよう・・・。まぁ、書いていったらなんとかなるやろ。ブツブツ。
えーではですね。この人の一日の流れを見てみましょう。
<朝>出仕→<昼>仕事→<夕方>女の元へ→<夜>やりまくる
→<深夜>疲れて就寝→<暁>別れ→<朝>出仕
・・・こんな感じ。か?女の元へ行くのは、夕方じゃない気がするな。
一旦自宅に戻るのか?ええ〜。
わからん!!
わからんよ!平安貴族!!
でも、分かる!
別れが辛いの、分かるよ!
あら・・・。
この「別れ」はどのくらいの「別れ」なの?
私はまた、毎日逢える恋人同士の別れかと思っていたのですが。
割と「もう逢えない」レベルの別れなのか?
あ、そうか!
じゃあ、もう一晩中やってたんやな。
寝るのも惜しかったんやね。
そんでもって有り明けの月が出る頃には、
体の疲れと、朝の光と、別れなあかん心の辛さと、汗やら体液やらなんやらかんやら、もういろいろで、もう、ぐるんぐるんしてはったんやなぁ。
なるほど。それ以来、暁になるとそのぐるぐるがトラウマになって悲しくて辛いのか、辛いのを思い出して辛いのか、やりすぎたと思って辛いのか、まぁ、辛くなるんやね。
分かるわぁ。(嘘。いや、嘘やない。ちょっと嘘。ちょっとわかるけど、ちょっとわからん)
(現代語訳・語釈は、旺文社 古語辞典[改訂新版]から引用しました。)
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