『黒木陽子の百人一首を斬る!』
(略して『陽子の百人斬り!』)
【第二十回】
【原文】
わびぬれば 今はた同じ 難波なる
みをつくしても 逢はむとぞ思ふ
[元良親王]
【読み】
(わびぬればいまはたおなじなにわなる
みをつくしてもあわんとぞおもう)
【通釈】
このようにつらい目にあって悩み苦しんでいるので、今はもう難波にある澪標(みおつくし)という言葉ではありませんが、身を尽くし、身を滅ぼしてもあなたにお逢いしたいと思います。
【斬り!】
不倫。不倫発覚!修羅場だ修羅場。
え〜まずは解説。
この、元良親王=モッくんは、自分の祖父のいとこである宇多天皇の
大事な奥さん、京極の御息所(きょうごくのみやすどころ)と不倫していた。
そしてそれがばれてしまったのだ。あら大変。
そんな時に不倫相手に送ったのがこの歌なのだ!
「そんな時に、歌なんか詠むなよ」
というのはちょっとロマンが無いんじゃなくて?
修羅場こそ、恋愛のロマンロランが最大限に噴出する時なのだ!!(なんのこっちゃ)
・・・まあ、私、修羅場なんか経験したことないけどな。
こないだ、人と話していて、
「ちょっと前、私、(恋愛で)いろいろ波紋を呼んでん」
という彼女の話をうらやましく思った私。
片思いでもなんでも、波紋を呼んだこと、無いわあ・・・。
♪誰かを傷つけても〜 離れられないよ〜♪
そんなん、無い。ナッシングよ。はははは。
「黒木さんは、すごい恋愛したらいいと思う。
すごいきれいになるんちゃう?」
そうか。私、まだまだキレイになれるのね!!
・・・相手が必要やけどね。
・・・それが(大)問題なんだけどね。
まあいい。私の話は。いいんだ。
モッくんの話だ話。
修羅場を経験したことが無い私だけれど解説させてもらおう。
想像だ。それが役者の命だろ!ハイッ!!
不倫発覚!
その時、私が取る行動は?
A:まず、謝る。世間体と社会的地位を大切に。
B;まず、不倫相手に連絡を取る。
C:放っておく。何もかも忘れてディズニーランドへ行く。
黒木本来はC、最近ちゃんと大人になってきたのでAなのですが。
私はモッくんなので、Bなのだ。
まず、相手に連絡を取らなければ!!
そう、自分がこんなに慌てているのだから、
相手はより心細い思いをしているに違いないのだ。
何が何でも連絡を取らねば!
そして、自分がどんな目にあっても、
愛を貫き通す男であることを示さねばならない!
時間がない!
相手がいろいろ考えを巡らせて、
思いあまって出家とかしちゃう前に、
その考えをストップさせねばならない。
女は考え出すと、本当にろくなことを考えないんだ。
本当にもう。
で、書いたのがこれ。
「みおつくし」=「身を尽くし」
と、「ちょっとどうなん?それは」みたいな駄ジャレを盛り込んでしまったのも
急いでいたから。
・・・。待って!違うな!
不倫発覚!の時、こんな手紙をもらったら、あなたどう思う?
「澪標ってあるやろ、今のオレ、そんな感じ。
澪標・・・身を尽くし・・・な。
(ほとぼり覚めたら)また会おうな。」
「・・・あほ」
泣きながら手紙を開いたのに・・・。
こんな変な駄ジャレが書いていたら。
ちょっと笑ってしまうんじゃないでしょうか。
癒されるわ〜やっぱりこの人、私には必要やわ。
そして、モッくんも百戦錬磨。
色好みとして名高いだけあって、その辺は計算済み。
そして、この歌を伝え聞いた周りは、
「これだけ思っているのなら・・・」
と、情けをかけちゃう。
ホスト。ホストだね。男の花道だね。
う〜ん、今回は長くなってしまったね。
読んでくれた皆さん、ありがとう。
百人斬り!ようやく5分の1です。
ぷへ〜。誰かに書いてもらったりしてみようか。
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