妄想劇場―その8―


何着ていけばいいの〜!?
こういう場合、はりきっていつもと違う服や、組み合わせをしてしまって、
おかしな事になり、一日落ち着かないのが通例やねんなーと思うねんけど、、、、。
ジーパンにTシャツでいいのかなー・・・。

ていうか学食やん!
普通にしよう。あぶない、あぶない。

午前の一般教養の授業が、こんなにすてきな時間に過ごせるなんて・・・。
小学生の頃のプールの前の授業のような感じ。
私はプールが大好きだったから、夏の体育が嬉しくてたまらなかった。
制服の下に来ている水着。
家をでる時からパンツを履かずに水着を着る。
それがなんともたまらない。(もちろん何回かはパンツを忘れた。)

あの時のあの感覚。
手先がそわそわする。

=チャイムがなる=

ああ、授業よ終わって、いや終わらないで〜。

ええと、こういう場合は待つ方がいいのか、待たす方がいいのか、、
待ちながらそわそわしているのを遠くから発見されるのも恥ずかしいし、
走ってくる自分を観られるのもはずかしい。

結局学食には彼はまだ来ておらず待つ事に。
制服にキャップ帽をかぶっているくらい嬉しそうな顔になってるだろうなー私。
うう!ドキドキするー!

「紙本さんっ」

来た・・・・。

振り返る私。やっぱり今日もポール!
久しぶりのポール!

「あ、あはは ちょっと久しぶりって感じ」

ポ「うんっ こないだはゴメンねー」

「いえいえ!そんな謝られることじゃないし!」

ポ「うん、じゃ早く席とろっか、人多いし。」

「そやね!」

あ〜、テンションが自分のテンションがどれくらいに保てばいいのか分からない!!

昼の学食はすごい人で溢れかえる。
席を取るのも一苦労。さっさと席をとって注文に行く。
慌ただしい。
「何食べるー?」なんてタラタラいちゃいちゃなんてしてられない。

何にしよ・・・こういう場合はカツ丼とか、すき焼き定食とは食べたらあかんよね。
えーと、そばにしよう!山菜そば!

なんとか山菜そばをゲットし席に帰ると、ポールをずいぶん待たせてしまっていたのか、携帯をいじりながら待っていた。
「ごめんっお待たせしました!」

ポ「ううん、すごい人やね。あんまり学食こないからこんなに混むとは」

「うん、いつもはコンビニとか?」

ポ「コンビニか、中村屋のおべんとうかなー」

「なるほど、私も中村屋のおべんとうたまに買うよ、何が好き?」

ポ「何が?ってお弁当の種類の事?」

「・・・うん。」
あー!なんてしょうもない質問をしているんだー!!!
具材なにが好きかって。。。しかもスーパー中村屋のお弁当の具材なんてどうでもいいじゃないか!

ポ「ハンバーグかな。」

「あ〜、私は鯖。」
もういい!終わらせようこの話題!

「舞台芸術学科やったよね?」

ポ「うん。3回生。紙本さんは4回生だよね?」

「そうやねん、もう4回生 どうしよーって感じ。」

ポ「就職するの?」

「いやー、どうしよう、活動してないからなー。」

うわ、ほんまにどうすんねやろ私。。。。

ポ「え?どうするの?」

「え?!どうするの?ってえーと、、、」

ポ「親とか大丈夫なの?今年卒業だよね?」

ええ、なんでそんなつっこんで聞いてくるのよ? うう、なんて答えれば。。。

「多分就職・・・」

ポ「そっか。」

あー、やっぱポールスミスとか着るだけの事はあってきっちりしてるなー。
どんな判断やねん。でもほんまにそうや。
私は、ちょっともうちょっと自分の事考えないとあかん。。。

ポールは今年から就職活動をするらしい。
舞台芸術学科では役者を専攻している。
6月の頭に大学のホールで公演があるので、それを観に行く約束をした。

役者か・・・
私には到底想像も出来ない。
はっきり言って、ポールが演技しているところなんて恥ずかしくて観れないかも・・・。
芝居なんて観た事ないなー。

楽しみにしていた時間はあっという間に過ぎて、想像よりも現実的な時間を過ごし、
今日彼と話した事で、私は自分が浮かれていたことに気付かされた。

恋じゃなくて、色々に。
けだるさが体に残り、午後の授業は頭がぼんやりして作業が進まない。
まるでプールの後の授業みたいだ。

家に帰って寝たい。
朝目覚めたら、視界がはっきりして世界が違って見えたらいいのに。


つづく。

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